基盤技術
技術の強み
当社は、ケミカルの「ポリマー設計」技術と、エンジニアリングの「プロセス設計」技術を核として、さまざまなニーズに対応することで新たな技術を創出し、製品やサービスの提供につなげています。
たとえば、粘着剤は高分子化技術や精密化技術と、除熱・撹拌技術や精密ろ過技術などを組み合わせることで、製品化を実現しています。複数の技術を組み合わせることで、付加価値の高い製品やサービスをお客さまに提供し続けます。
高分子化技術
有機溶剤を用いた高分子化反応のほかにも、水系や塊状重合など多様な反応環境下での高分子化反応技術を有しており、粘着剤や特殊機能材、微粉体など数多くのポリマー製品、加工製品などの各種製品群を生みだしています。また、より環境負荷の少ない高機能な製品開発に活かすべく、新しい高分子化反応技術獲得にも積極的に取り組んでおります。
精密化技術
高分子材料の分子構造は勿論、分子量や分子量分布、粒子径などのパラメータをより精密に設計、実現することで、より高付加価値な製品開発を行っています。設計通りに精密化できているかの確認分析も重要であり、これらを社内で一貫して対応できる技術を有しています。
複合化技術
高度化、多様化するニーズに迅速に応えるには、異種材料/新規技術との複合化が有効な手段の一つです。複合化による高付加価値化には材料選定だけでなく、混合方法、構造制御など高度な技術が要求されます。長年の研究開発で蓄積されたノウハウに加えて、更なる複合化技術の獲得を目指し研究開発を行っています。
調液技術
お客さまのご使用環境や、生産の安定性ならびに長期保存性を勘案し、最適な製品になるよう独自の配合技術で調液設計を行っています。樹脂や溶媒、その他添加剤にはそれぞれの特性と組み合わせの相性があり、狙った性能を発現させるにはそれらのバランスを取るノウハウが必要になります。
分析評価技術
各種の分析試験設備と、高度分析専門人材を保有し、分析評価体制を整えています。長年培った豊富なデータやノウハウに加え、最新の評価解析技術の開発・導入も進めており、研究開発活動の効率化/高度化、製品化の対応スピード向上、製品の高品質化に貢献しています。
除熱・攪拌技術
化学反応を効率よく行うためには、均一に無駄なく混合・撹拌することが求められます。高粘度の製品や、工程中の粘度変化が大きい製品に対して高品質で安定した製造を行うため、“広”粘度攪拌機「Hi-Fミキサー」を独自に開発しました。また高粘度製品でも、効率よく混合できるため高い除熱効率があります。
スケールアップ技術
当社グループの生産方式は、原料から製品化までの一連の生産を反応缶で行う「バッチ方式」を採用しています。ラボスケールから10トンを超える工業規模のスケールまで、精密な温度コントロールによる反応制御や撹拌操作など、独自開発した高度な技術を駆使して、反応缶の容量・大きさが変わっても同じ品質が得られる生産技術があります。
精密ろ過技術
高粘度領域での精密ろ過は、当社独自のろ過制御技術により実現しています。製品への異物混入は、お客さまの製造工程で製品不良の原因になることから、一般用途はもちろんのこと、高品質が求められる高付加価値製品では、より精密なろ過を行い、製品中の微細な不純物もすべて取り除いています。
塗工技術
粘着テープは、紙やフィルム・不織布などの基材に粘着剤をコーティング塗工して生産しています。テープの種類や求められる性能に合わせて材料や粘着剤を選定し、塗工スピードや厚みを均一にコントロールしながら、異物が入らないようにコーティングするなど、高い技術が求められます。当社は、厚みのある特殊な塗工から汎用性の高い一般品用途まで、幅広い技術を保有しています。
クリーン環境技術
生産活動で排出される洗浄溶剤などの廃液は、独自のリサイクル処理技術で再生し繰り返し利用しており、さらなる環境負荷軽減に向け日々技術向上に取り組んでいます。
粉体化プロセス技術
サブミクロンから数百ミクロンといった粒子サイズや単分散や中分散、多分散といった粒度分布をもつ、幅広い製品を生産可能な設備を揃えています。また、これら微粒子の製造プロセスには、重合、精製、脱水、乾燥、解砕、分級など、それに伴う生産技術があります。